あの人は今vol12:佐治香里さん

マイナビ卒業生は今、どこで何をしているのかを追う「あの人は今」。今回は佐治香里さんを取材させていただきました。

佐治さんは2004年に毎日コミュニケーションズ時代に入社し、人材派遣事業部に配属。その後、学生時代からの夢を実現するために保育士の勉強を0から始め保育士へキャリアチェンジをしました。現在はご自宅でおこさまをお預かりする少人数保育を手がける一方、一般社団法人子どもねっこ育社にてHSCの啓蒙活動を行っています。意外と知らない保育の世界、子育て世代のアルムナイもぜひご覧ください!

(取材:羽田啓一郎)

長年の夢を叶えるため、アルバイトと資格勉強の両立生活へ

ー今日はよろしくお願いします!毎日コミュニケーション時代のご入社ということですね。

こちらこそよろしくお願いします。はい、わたしは2004年入社で、人材派遣事業部の名古屋支社に配属されました。今のような立派なビルではなく、当時支社全体で50人いるかいないかといった小規模な組織でしたが、名古屋支社として久々の新人配属ということもあって、皆さんによくしていただきましたね。

ーその後、退社されるわけですが、保育士になりたくて退社されたのですか?

そうですね、実はマイナビは1年程度しかいなかったのでご迷惑をおかけしたなと思っています・・。私、学生時代にこどもに興味を持つようになって、いつかこどもに関連する仕事に就きたいなと考えていたんです。ただ教育や福祉系の学部だったわけではなく、就活はいわゆる民間企業就活をしてマイナビに入社したのですが、社会に出て働いているうちに学生時代の夢がまた大きくなってきてしまい・・・。キャリアチェンジするなら早い方がよいと思って、思い切って会社を辞めて保育士を目指し始めました。

ー保育士になるためには何が必要なんですか?

保育士は国家資格なので、資格の勉強をする必要がありました。当時は1年に1回しか試験がなかったのですが、私は保育系の勉強はそれまでしてこなかったので0からのスタートでした。マイナビを辞めてからは24時間託児所で保育補助のアルバイトをしながら資格の勉強、となかなか大変でした。でも忘れもしない託児所のアルバイトの初日に、こどもたちがわーっと私に近寄ってくれてすごく嬉しかった。あの時に「私は一生この仕事をしよう」と心に決めました。だから、アルバイトと資格勉強の両立は大変でしたが辛くはなかったですね。

夢だった仕事に就くも、お茶碗も持てないほどの腱鞘炎に・・・

ーそれで資格取得をされて保育士になって夢を叶えたわけですね。

はい、ただ4年間働いていたら手首の腱鞘炎と首のヘルニアでドクターストップがかかってしまったんです。その頃には私も結婚が決まっていたのですが、医者から「このまま続けていたら将来自分のこどもの抱っこができなくなる」と言われてしまい・・・。

ーえ、保育士ってそんなことになるんですか?

体力仕事ですからね。0歳児クラスでは1人の保育士でこども3人を見るのですが、おんぶや抱っこは必須ですし、体に負荷がかかる仕事ではあります。私の場合はお茶碗を持つこともできないくらいの症状になってしまいました。

ー・・・保育士さんはなかなか大変な仕事だというイメージがあります。

そうですね、、そういう一面は確かにあります。仕事は大変ですが給料はそんなによくありませんし、保育士になりたい学生も減っています。保育士が減ると保育園の運営にも余裕がなくなります。忙しくて余裕がなくなると、それはこどもにとってもよくないんですよね。最近は企業主導型保育も少しずつ増えてきていますが、こどもを育てる環境を社会全体でよくしていかなければなりません。

ー保育士を辞められてからはどうされたのですか?

地元の大学にご縁があって大学の仕事を契約社員という形でやっていました。その後わたし自身にもこどもができたのですが、今は自宅の部屋を使って「りんごのおうち」というこどもを預かる仕事をしています。チャイルドマインダーといってイギリスでは国家資格なのですが、自宅で少人数保育を行うのは長年の夢だったんです。

ーご自宅!賑やかそうですが、ご家族の理解は必要そうですね。

旦那さんと結婚する前から、将来いつかやってみたいという話をしていたので、家族からの理解は得られていました。自宅を購入する時にも自宅保育を想定した家の造りにしてもらって、我が家の空間とは分ける工夫などはしています。家でやっているので、こどもが慣れやすいんですよ。友達のお家に遊びに行くような感覚なんでしょうね。だから小学校にあがっても、たまに遊びに来てくれたりするのが嬉しいです。

HSPの啓蒙活動をする一般社団法人も立ち上げ。保育に関する環境改善を

ー日本は近所付き合いが減ってると言われていますが、そういう関係性の繋がりは素敵ですね。

そうですね。私と同じようなおうち保育に関心がある方の開業支援も行なっているのですが、こうした取り組みがもっと広がればいいなと思っています。保育士を辞めた後も保育の仕事には関心がある方は意外と多いので。あと、おうち保育は個人事業主としてやっているのですが、私は子どもねっこ育社という一般社団法人としての活動もしていまして。これはHSCと呼ばれる少し繊細なひとたちへの啓蒙活動を主とした団体です。

(*注:HSC=Highly Sensitive Child。生まれつき視覚や聴覚が敏感で刺激を受けやすい気質の人のこと。大人のことをHSPと言う)

ーHSCは最近よく聞きますね。ただ、正直あまり詳しくないかも・・・。

そうですね、もともとHSCは15〜20%程度いると言われているので決して珍しいことではありません。ただ理解が進んでいないところもあるのでそこを啓蒙していきたいなと考えています。知ることで変わることもありますからね。HSCであることは特別悪いことではないのですが、日本社会の中で生きていくと、窮屈だったり安心して過ごせないことがあります。少しでもそうした環境をよくしていきたいなと思っています。

ーいろいろ知らないことがたくさんありました。でも、佐治さんは一貫してこどもに関わっておられるのですね。

そうですね。学生時代、民間企業就活をしている中で人に関わりたいと思ってマイナビで働きましたが、人の中でも今はこどもにフォーカスして活動をしています。確かに課題が多い業界ですし、大変な面もありますが、保育の仕事は本当に楽しい。こどもはたくさんのことを気づかせてくれますし、成長を見守れるのは本当に大きな喜びです。こんなに素敵な仕事は他にはない、と私は思っています。

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